「WordPress.com」よりも「WordPress.org」をお勧めする理由

プロローグ

ブログサービスの定番である「WordPress(ワードプレス)」は2つあります。

  1. WordPress.com
  2. WordPress.org

一般的にWordPressと言うと、「WordPress.org」の方を指している事が多いです。

①の「WordPress.com」は、Automattic社が提供している無料ブログサービス(レンタルブログとも言う)です。

無料ブログサービスを提供している企業はAmebaブログ、はてなブログ、Yahoo!ブログ、FC2ブログ…など様々ありますが、その部類です。

無料ブログはメールアドレス登録さえすれば直ぐに開設出来るブログサービスで、基本的に無料で利用出来ます。

②の「WordPress.org」は、オープンソースのWordPressソフトウェアです。

オープンソースのWordPressとは、自分でレンタルサーバーを契約し、取得したドメインにWordPressソフトウェアをインストールして利用するサービスです。

このWordPressソフトウェア自体は無料ですが、レンタルサーバー(データを保管する倉庫の様なもの)の契約と、ドメイン(ネット上の住所の様なもの)を取得する必要がありますのでその部分にお金がかかります。

では、「WordPress.com」「WordPress.org」どちらでブログを作れば良いのか?

と言う疑問ですが、完全趣味でブログをするのであれば運用資金¥0の「WordPress.com」を利用すれば良いと言えます。

それとは逆に、広告収入、店舗紹介、物販販売などのビジネス目的であれば「WordPress .org」を利用する方が良いと言えます。

その理由を具体的に説明していきます。

なおこの記事では、あなたがWordPressをビジネス目的である前提としてお話ししますので、ソフトウェアインストール型の「WordPress.org」をお勧めしています。

それとは逆に、収益は考えない完全趣味でブログをしたいのであれば、運用資金0円の「WordPress.com」一択に絞って問題ありません。

「WordPress .com」をオススメしない理由

では、なぜブログをビジネス利用する場合、無料ブログサービスである「WordPress .com」を勧められないのか?

その主な理由は3つあります。

  1. 無料ブログは資産価値が乏しい
  2. 無料ブログは利用制限がある
  3. 有料プランに移行すればお金がかかるという事

無料ブログは資産価値が乏しい

無料ブログサービスというのは、サーバー、ドメイン、ソフトウェアを無料で提供してもらえます。

ですがその反面、サーバーやドメインの管理と決定権は「WordPress.com」側に依存しています。

依存しているとはつまり「第三者の管理下のもと様々なルールや制約に従う必要がある」「ペナルティをもらうとブログ凍結の恐れがある」「無料ブログサービスが廃止になれば今までの苦労が無になる恐れがある」などの縛りやリスクが付きまとうという事です。

このような事態に陥ったとしても全てのシステムを無料でレンタルしている以上こちらは何も出来ません。

このような縛りやリスクがある環境下でビジネスを展開してくのは非常に不自由ですし、資産として記事やブログを残していく事も難しいわけです。

例えば、コツコツ時間と労力をかけて良い記事を書き、上位表示される様になり、やっとの思いで収益化されたブログが勝手な都合で突然無くなるリスクがあるという事なのです。

ブログが無くなればそこからの収入は¥0

恐ろしい話ですが、無料ブログサービス(レンタルブログ)では十分に有りえるリスクなので資産としてブログを残していくのであれば避けた方が無難です。

無料ブログは利用制限がある

無料ブログは様々な利用が制限されています。

例えば、「保存スペースの容量制限」「使えるテーマの制限」「好きな場所に広告を設置できない」「プラグインがインストールできない」「意図しないWordPress.comからの広告が表示される」「独自ドメインを取得できない」「CSSをいじれない」…など。

無料ブログではかなりのルールや制限が課せられますので、ビジネス目的でブログ構成したいのであれば「WordPress.com」が提供している有料プランに加入する必要性があります。

有料プランに移行すれば結局お金がかかるという事

では、有料プランに加入すればその様な問題やリスクを解決できるわけですが、お金を払うことになるのなら初めから「利用制限がなし」「カスタマイズ自由」「消されるリスクがない」WordPress.orgですれば良いという結論になります。

さらに、「WordPress.com」の有料プランは4つ用意されていますが、ビジネス利用前提で考えると実質使えそうなプランは「ビジネスプラン」1つだけでしょう。

下の画像が月額料金プランです。

※eコマースプランは料金が高く、少し特殊なので除外して考ています。

無料プラン パーソナルプラン プレミアムプラン ビジネスプラン eコマースプラン
月額料金 ¥0 ¥500 ¥900 ¥2,900 ¥5,220
保存容量 3GB 6GB 13GB 無制限 無制限

月額料金と保存容量はこのようになっていますが、さらに詳しく知りたい方は「WordPress.com」のサイトをご覧ください。

料金表を見て分かる通り、ビジネスプランに加入すれば年間¥34,800かかることになります。

では、自分でレンタルサーバー(エックスサーバー利用)を契約して、独自ドメインを取得し、WordPressを開設した場合の年間費用はどうなのかと言いますと。

1年間の費用は¥16,200で済みます!

これは実際に私がエックスサーバーで契約している年間の金額です。

エックスサーバーの契約期間やキャンペーンによって金額誤差はありますが、「WordPress.com」のビジネスプランに加入するよりかははるかに安く済む事がわかります。

以上の3つの理由から「WordPress.com」の無料ブログはオススメしません。

では、次に「WordPress.org」をオススメする理由を説明していきます。

「WordPress.org」をオススメする理由

ブログをビジネス利用する場合に「WordPress .org」を勧める主な理由は3つです。

  1. 資産価値が高い
  2. 利用制限がない
  3. ソフトウェアが無料

「WordPress .org」には無料ブログにはない利用価値があります。

資産価値が高い

「WordPress.org」は無料ブログとは違い「ペナルティのリスク」「第三者からのアカウント消去のリスク」「ブログサービス終了で無くなるリスク」もありません。

自分でレンタルしているサーバーや、取得したドメインは自分自信で辞めたり消さない限り消えることがないので誰に左右される事なくブログ資産として残す事ができます。

利用制限がない

「WordPress.org」はオープンソースのWordPressソフトウェアなので利用制限というものが無く自由度が非常に高いです。

「CSSのカスタマイズ」「無数にあるデザインテーマ テンプレート」「保存データ容量」「プラグイン」「広告の配置場所」…など、利用制限を気にせず自分好みにカスタマイズできます。

WordPressソフトウェアが無料

「WordPress.org」の利用にはレンタルサーバーと独自ドメインにお金がかかりますが、WordPressソフトウェアは無料でインストールできます。

通常0からサイトを立ち上げるにはプログラミングのコーディング(文字)をコツコツ打ち込む必要があり多くの時間を要しますが、WordPressを使えばコーディングする必要も特にないのでプログラミング知識が詳しくなくても簡単に作れます。

WordPressという自由度の高いソフトウェアが無料で利用できるのであればそれを使わない手はないでしょう。

以上の3つの理由が、「WordPress .org」を勧める主な理由です。

「WordPress.com」のアカウントは取得しておこう!

「WordPress.org」の方がビジネス用ブログには向いているという事はお伝えしました。

ただ、WordPress.com」のアカウントは後に必要になるので取得しておきましょう。

WordPressで使うプラグイン、「Akismet」や「Gravatar」というサービスなどを利用するには「WordPress .com」のアカウントが必要になります。

Akismet」とは、迷惑なコメント投稿、いわゆるスパムコメントを自動的にスパムフォルダに振り分けてくれるプラグインです。

Gravatar」とは、プロフィール画像を自分の好きな画像に設定できるサービスです。

以上のプラグインやサービスは使うことになりますので「WordPress .com」のアカウントは取得しておきます。

裏技?「WordPress .com」から「WordPress .org」に引っ越しするという手も

レンタルサーバーやドメインにはお金がかかりますが、「お金をかけてWordPressを始めても続くかどうかわからない」という方に向けて少し裏技的???な方法をご紹介しておきます。

それは、「WordPress .com」の無料ブログサービスを利用してコスト¥0でブログを育てていったのちに収益化できる様になればレンタルサーバーとドメインを用意し「WordPress .org」にWordPressを引っ越しさせるという方法です。

レンタルサーバーやドメインの取得、そしてそれを維持していくには必要経費がかかりますので、なるべくお金をかけたくないのであればこのような方法も可能です。

「WordPress .com」から「WordPress .org」へのブログの引っ越し方法はググればいくらでも出てきますので自分で移行することはそんなに難しことではありません。

ですがこの方法は一見するとベストな方法にも聞こえますが、デメリットも存在します。

引っ越し先の作り立てのサイトはドメインパワーが弱い状態からスタートになるという事です。

運営期間が短いサイトはドメインパワーが低下するという点に気をつけましょう!

哲人
 ドメインパワーとは、「コンテンツ量」「運営期間」「アクセス量」「被リンク数」「更新頻度」「滞在時間」…など、サイトが持つドメインの強さのことですよん。言い換えると、サイトの「信用度」の高さとも言えます。

以上のような引っ越しの手間やデメリットを考えると、始めから「WordPress .org」でサイトを育てていくことをお勧めしますので1つの方法論としてお考えください。

MATOME

「WordPress .com」は無料ブログサービス(レンタルブログ)のことであり、サーバー、ドメイン、WordPressソフトウェアの全てのシステムを無料で借りるというサービス。

無料ブログは、消されるリスクやサイトのカスタム自由度が低い点からもビジネス用ブログを作るにはあまり適していません。

消されるリスクがあり、自由度がないことから収益目的のブログサイト作りたいのであれば無料ブログは避けましょう。

一方、「WordPress .org」は自分で借りたサーバー、自分のドメインにWordPressのソフトウェアを無料インストールするサービス。

第三者に消されるリスクや利用制限も無く、自由にカスタマイズ可能なのでビジネス用ブログを作るのに適しています。

消されるリスクがなく、自由にカスタマイズ可能なので収益目的のブログサイトを作るのに向いています。

まずは、自分のブログをどのように作って、そして育てていきたいのかを明確にすることでどちらのWordPressサービスが最適なのかがわかると思いますよ。