小説のアイディア作りのコツと便利なツール

プロローグ

小説のアイディアは突拍子もなく脳内に突き刺さる事があります。

脳天に雷でも降り注いだかのように。

でも、アイディアを真剣に考えている時に降ってこない……

それが普通だと思いますし、小説家はそれで悩む事が多いんではないでしょうか。

と言うことで、私が実践して特に良いと感じているアイディアの出し方を【コツ編】【ツール編】【勉強本編】の3章に区切って紹介したいと思います!

あなたにとって参考になるかもしれないし、ならないかもしれない……

まま!食わず嫌いせず、一読あれ (^^)/

1章.アイディア作り【コツ編】

好きなものを知る

まず大前提として、物語を作るなら、小説、映画、アニメ、漫画、絵本などの物語作品が大好物かつ、たくさん触れることが何よりも大切。

なぜなら、自分の知らない事はアイディアとして降臨してこないからです。

だからと言って全知全能のGodを目指す必要はありません。

自分が好きな作品をたくさん見つけることを勧めているのです。

たくさんあればあるほど自分が好きなものの傾向が見えてきます。

たとえばですが、私の好きな物語の傾向を分析してみました。

  • 歴史的時代背景(室町時代や江戸時代)がある作品
  • 戦闘シーンがある作品
  • バケモノや幽霊が出てくる作品
  • 神様や悪魔などが出てくるファンタジー作品
  • ダークな雰囲気の作品
  • 恋愛が絡んでいる作品
  • 切ない人間模様が描かれている作品

などに心惹かれます (*^_^*)

自分が心惹かれる物語を知るには、自分の好きなタイトル作品(小説、アニメ、ゲームなど何でも良い)を紙に50~100個くらい列挙していき、なぜ好きなのか?その理由を一つ一つ簡単でよいので書き出してみてください。

アイディア作りの第一歩は、自分の好きなものを知ることから始まります。

必ず紙に書いていきましょうね!

この作業は、あなたの好きなものを発見することが目的です。

好きなものがわかれば、自分の作りたい作品の方向性が明確になります。

非常に大切な作業ですので面倒くさがらずにやってね (^o^)

……好きなものを発見できましたか?

それは良かった (^_-)

では、私なりのアイディア作りのコツを伝授しまっす!!

マインドマップで頭の中の記憶を捻り出す

あなたはマインドマップという思考ツールをご存知ですかい?

記憶や発想を紙に書き、視覚化するという思考の表現方法なんですが、

トニー・ブザンという偉~い人が考案したそうな。

先ほども言いましたが、現在頭に無いものは形にすることはできません。

マインドマップを使うことで、今自分の頭にある記憶や発想を視覚化し、脳内情報をあぶり出します。

つまり、今あなたの中に眠っているアイディアをひねり出すことに非常に有効な方法。

アイディアは既に自分が持っているものから引き出すのか、それとも新たに発見するのか。

もし、マインドマップが全然書けないのであれば、情報量が少ないと言うこと。

その場合、アイディアが浮かんで来ないかもしれません……

ですが、自分の情報量の少なさに気づけます。

ならば、その分野の知識を蓄えないといけませんよね ( >_<)  

情報がなければそもそもアイディアは降臨しないんですから (^_^;)

マインドマップがなぜアイディア出しに有効なのか説明しますと、

記憶というのは、連想ゲームのように記憶と記憶が繋がり合ってできています。

例えば、リンゴから連想していくと、赤い→ポスト→はがき→郵便局→配達員→制服→セーラー服→女子中学生→勉強……など 思いつく限り連想していくことができますよね。

マインドマップは、脳内の記憶情報を紙に書くことで、頭にあるアイディアの種を引き出していく手法なんです。

では具体的に、小説にどう活かせばよいのか?と言うことですが、

私のマインドマップの参考例です。

このマインドマップでは、「人と鬼が争う動機」、と言う中心の議題から「宗教」「種族」「怨み」「繁栄」の4つに分岐させ、連想を伸ばしていきました。

もっと書きたかったのですが、字が小さくなって見辛いのでこれくらいしか書けませんでした (>_<)

マインドマップのコツとしては、それぞれの枝を見やすいように色分けし、思いつく言葉をなんでも良いのでひたすら書きます。

脳内情報をマインドマップで視覚化する事で、あらゆるパターンのアイディアが見えて来ます。

アイディアはたった1つ限りではありません。

たくさん案を出し、やっと見つけることができるんです (>_<)

詳しいマインドマップのやり方を知りたい人は、【勉強本編】の方に、マインドマップの書籍を載せておきますので是非お試しあれ!!

if~の世界を妄想

マインドマップは頭の中にあるアイディアを紙に書き出すのに対して、こちらは「if〜」と仮定して妄想を膨らませていく方法。

例えば、「もし、幽霊が運転するタクシーに乗ってしまったら」「もし、ゴキブリが世界を乗っ取ろうとしていたら」「もし、主人公がヒーローで、恋人が人類を滅ぼす魔王だとしたら」……などなど

まず、「if〜」と仮定し、アイディアを広げるきっかけを作ります。

全然ありがちな内容でも良いので、アイディアの種をたくさん練る事が大切。

このアイディアの種はしっかり紙などに記録しておきます。

アイディアの種(きっかけ)さえ作れば、あとは好きなように妄想を膨らませていくんですが、これも思いつく限り何パターンも 出した方がいいですね。

上の例では、「もし、幽霊が運転するタクシーに乗ってしまったら」あの世に連れて行かれるかもしれないし、歴史上の偉人に会わせてくれるかもしれないし、あの世の通貨を支払わないと降ろしてくれないかもしれない……などなど 

あなたが面白そうだと思う妄想を描いていきます。

この時、ラストの結末も考えておくのかコツです。

そうする事で物語がブレにくくなりますし、結末(ゴール)がはっきりしているので、全体を俯瞰して物語を繋げていくことができます。

アイディアだしは大変ですが、苦しい思いをして出そうとするよりも、妄想を楽しむくらいでないと小説を書くことが嫌いになってしまいます。

それでは勿体無い!

なのでまずは「if〜」で物語のきっかけを作ってみてはいかがでしょうか (^^)/

 

2章.アイディア作り【ツール編】

メモ帳とペン

ロディアN12メモ帳。手のひらに丁度収まる絶妙なサイズ感

アイディアは、ふとした時に突如として降ってくるもの。

そして霧のようにあっという間に消えちゃいます (T_T)

では、大切なアイディアをあなたはどこに記録しておきますか?

スマホのメモ帳??

……やむおえない場合、それでももちろん良いと思います。

ですが、私は基本的に紙のメモ帳に書き込みます。

なぜなら、メモする事だけに集中できるから。

至極シンプルですがこれが非常に大事。

先ほども述べましたが、アイディアはちょっとしたきっかけであっという間に忘れます。

スマホでの記録では、そのリスクが結構高いです。

スマホのメモ帳を使う場合、

  1. 画面のロックを外し
  2. ホーム画面からメモ帳アプリをタップ
  3. 文字を入力していく

メモを書くだけなのに3ステップ必要です。

更にLINEやメールなどの通知が来ていればそれに目入り、非常に気が散ります。

そのせいでアイディアが飛んでしまった、ってことになりかねません (T_T)

なので私はスマホのメモ帳はオススメしません!

紙のメモ帳とペンを常にポケットなどに携帯する習慣を身につければ、取り出すだけで書き始める事ができます。

それに、紙であれば文字だけでなく、絵、図、計算など、多様なメモ書きが可能。

アイディアを書き留めるのにこれほど頼りになるものはありません。

メモ帳を一度使い始めると、無いのが不安になるくらい必須アイテムになりますよ (^o^)

ノート

LIFEのA5ノート。持ち運びノートに最適のサイズ感。クリーム色の優しい紙で、とても書きやすい。

アイディアを書き留めたメモをノートに移します。

メモ帳は1日1回、寝る前などにノートに整理するように心がけます。

でないとせっかく書き留めたメモがごちゃごちゃに溜まるいっぽう (-_-)

せっかくでたアイディアは宝物です。

その宝物をしっかりとノートに保存しておきます。

同じ内容をノートに書き込むのでも良いのですが、毎日だと結構大変な作業。

なのでおすすめの保存法は、書き留めたメモをノリでノートに貼り付けておく方法です。

そうすれば、紙も時間も無駄にならないし、簡単にまとめる事が出来ます。

メモ帳はあくまでアイディアを書き留めるために使い、そして自分の見やすいようにノートに保存する。

そうする事で見返す時も楽ちん。

パソコンのデータで残しておくと何かの拍子に消えてしまうリスクがありますので、物理的に残しておく方が精神衛生上ベスト。

クロッキー帳

マルマンA4サイズのクロッキー帳。絵描きさんなら定番の商品。信頼性バツグン

クロッキー帳は通常、絵を描くノートですが、マインドマップのアイディア出しに使います。

私はノートを持ち運ぶことを前提にしているので、A5サイズのノートを使っています。

ですがマインドマップを書くには少々小さく感じます。

実際マインドマップを書いてみるとわかりますが、A4サイズ以上のノートが広々使えてベスト

マインドマップは紙全体を使うのでクロッキー帳やスケッチブック、またはコピー用紙みたいな折り目が無い紙を使うと書き込みやすいです。

どれも100均にも売っている物なので、創作活動のために買っておいて損はないですよ (^^)/

.アイディア作り【勉強本編】

アイディアを生むにはたくさんの文芸、芸術、音楽、絵画、詩などに触れ、感性を磨くのが1番。

アイディアは言わば奇跡的なものなので、絶対的な方法などは存在しません……

そのような魔法じみた書籍はないんですが、小説を書く為の指南書は存在します。

基礎というのはとーーっても大切です!

基礎を知らなければ応用も出来ませんし、あなたのアイディアを活かすこともままなりません。

そこで、私が小説作りで大変参考になった指南書3冊と、マインドマップのやり方がわかる本を1冊取り上げたいと思います。

「物語」のつくり方入門 7つのレッスン

小説を書き始めたばかりの人、今から始めようとしている方に最適の指南書。

1から丁寧に、物語の作り方や考え方を指導してくれる基礎的ハウツー本。

シリーズ化されており、

  1. 「物語の作り方入門7つのレッスン」
  2. 「物語の魅せ方入門9つのレシピ」
  3. 「物語の組み立て方入門5つのテンプレート」

の三冊があります。

必要と思うものから買ってもよいですが、小説作りの基礎を知りたいのであれば「物語の作り方入門7つのレッスン」 を持っておけば間違いないと思います。

難しい文言を使わずに解説しているので初心者でもとっつきやすく、読みやすい印象です。

初心者用の指南書ではありますが、中級者の方でも学ぶことは多いのではと思います。

今でも参考にしている良書。

アウトラインから書く小説再入門

物語のアウトライン(物語作りの前準備)の重要性と、制作過程がわかる指南書。

アウトランをしっかり練らずに執筆を開始することで起こる物語のブレ……

多くの人が、小説を執筆していると、お話に致命的な穴があったり、迷走してしまい手が止まってしまうことを経験すると思います (T_T)

そのせいで最後まで書き切れない。そして放置……

そしてまた別の物語の執筆を開始 (^o^)

また最後まで書き切れない (T_T)

そうなる主たる原因が、アウトラインをしっかり練らずに執筆を始めてしまうこと。

私はこの本のおかげで、原稿を書き始める前にアウトラインをしっかりと作るようになり、執筆がはかどるようになりました。

更に、物語の始まりから終わりまで、アウトラインを練ることで、伏線を作りやすくなるという副次効果もあります。

お話を最後まで書き切れない人は、こちらの指南書が非常に参考になりますよ。

感情」から書く脚本術

人の感情を揺さぶる物語でなければ、どのような良いアイディアだったとしても人を惹き付ける作品にはならない。

では、人を惹き付けるには何が必要か。

そして、自分の作品に欠けているものは何か。そのような普遍的難題に答えてくれる指南書。

人に向けて作る創作物は、人の感情を揺さぶる(感情を動かす)ものでなければならない。

という物書きにとっては大変重要なマインドを丁寧に解説しています。

完全な自己満足の創作活動であればその必要なないかもしれませんが、人にお披露目する作品を作りたいのであれば必ず必要なマインドになります。

映画の脚本作りの本ですが、小説執筆でも同じこと。 

あらゆる創作活動を趣向している全クリエイターに響く普遍的な内容です。

何度も読み直したいバイブル的良書。

描くだけで毎日がハッピーになる ふだん使いのマインドマップ

こちらは執筆に関する本ではないですが、私がよくアイディア出しに応用しているマインドマップのやり方を解説している指南書。

マインドマップはあらゆる場面で活用できるので、体得しておくと日常でも役立ちますよ。

ここまでお疲れさまでした (^^)